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三冊目

序章

 

■ビジネスに必要なのは、人間を洞察するための統計学

一人ひとりが多様で、意思決定のメカニズムが複雑で、

こちらからの働きかけで何かを変化させることが難しいのが人間。

 

この本で説明する統計学は全て人間を洞察し、その行動や

あり方を少しだけ改善するためのもの。

 

個人や集団レベルで人間の挙動を洞察し、それ少しだけ

変容するための方法をデータから明らかにすることだけ。

 

■人間の行動の因果関係を洞察する

統計学は目的別に3つに分けられる

人間の行動の因果関係を洞察する

・現状の把握

・今後の予測

 

現状の把握についてはすでにビジネスの現場では

実用上あまり問題にならない程度に使いこなせている

 

今後の予測については、分析手法云々の前に

それ以外の様々な事情から実際に予測を当てるというのはとても難しい。

 

この本では人間の行動の因果関係を洞察することに焦点を当てていく

 

■洞察の統計学はどのように役立つのか

例えば、マーケティング部門などでは予測より洞察の方が重要になる

完成した商品に対して、

この商品がいくつ売れるかという予測よりも、

・どのようなプロモーションをすれば商品が売れるか

・どのような商品を作ればヒットするか

という洞察の方が利益の源泉となる。

すなわち、購買という求める結果の背後にどのような原因が存在するか

という因果関係をさぐりあてることが重要なのである。

 

医学においても同様のことが言える。

医学関係者のほとんどは、ある人間が何歳でなくなるかを正確に予測すること

には、対して興味を持たない。

何歳で亡くなるか、という結果ではなくどうすればその人がより長く

健康に生きられるかという原因を発見することこそが医学で統計学

使う目的である。

 

因果関係の洞察は分野を問わず大きな武器になる。

この因果関係の洞察については、人の頭で行なった方がいい。

日々現場の感覚をつちかいながら多少の統計リテラシーを身につけた

人間の方が、同じデータからその価値を引き出す上で大きなアドバンテージがある。

 

例えば、ある季節のみに以外な商品が売れているという分析結果に対して、

たいていの場合コンピュータや外部の人間では

その季節にこの商品をたくさん仕入れようという程度のアイデアしか出てこない

しかし、店舗や商品に関わり続けてきた人間ならその情報からピンと来ることが

ある。

実は背後にこういう現象が生じているのではという考察、

利益を生むための新しいアイデアが出て来ることがある。

これは間違いなく全てのビジネスマンが身に付けることで

特をするスキルである。

 

この本は、平均や割合といった優しい手法からスタートし、

データからいかにその背後の因果関係を洞察するかという目的の

ための統計学を説明していく。